62才これから

息子と娘は独立して夫と二人暮らし。

つぐない

35才と36才の息子と娘がいるが、彼らが結婚して以来、

私からは、ほとんど連絡しない。

会うことも、めったにない。

本音を言えば淋しい。

でも、向こうが、私を、もう必要として

いないんじゃ、仕方がない。


今、振り返ってみれば、私は、いい母親じゃなかった

と思う。

世間でいう、良妻賢母のいい母親像は、今とは

かなり違っていた。

男は仕事。女は、家庭を守る。

子供は、口答えせず、親に従う。

子育ては、母親の役目。

という、私の親世代や夫世代の目が

私に、プレッシャーを与え、苦しめた。


厳しい顔をして、子供の意見もあまり聞かず、

逃げ場のない子供には、さぞ、つらい思いを

させただろうと今、思う。


昔、教師をしていた99才の母は、今でも

私に会うと、

ああしろ。こうしろ。

と、指図してくる。子供は親に従うものだと

今だに思っている。

母に会った後は、いつも具合が悪くなる。


子供たちも、私と同じ気持ちなのかもしれない。

もう、巣立った子供たちを自由にさせてやろう。


それが、今の私の子供たちへの償いなのだから。

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